てぃんさぐぬ花と三線 - コロちゃんのおかしな日記

今日は、妹の三線演奏を観に、狛江まで電車で出掛けて行きました。二月、ど真ん中でしたが、そんなに寒くもなく、会場に到着しました。途中、登戸で各駅にすぐ乗り換える必要があったのを気付かず、見送ってしまうというミスをやらかし、到着が10分程遅くなりましたが、まあ到着しました。

初めての狛江駅に、初めての妹の三線。妹は、いつも、僕のギター演奏を観てもらう方だったのに、今日は逆です。何だか不思議な気持ちでした。今日の会場、最初は車で行こうかなと思いましたが、運転時間と駐車場代がかかることとか考えたら、電車の方が楽そうでしたので、車はやめました。実際、電車の方が早くて楽でした。車だったら1時間以上かかりますが、電車は（ロスも含めても）45分で着きました。

開演時間にも間に合って、演目も全部、しっかり観ることが出来ました。前半は琉球古典舞踏を、後半はみんなで踊れる琉球舞踏。古典の方は、緊張感があって、素晴らしい踊りだと思うのですが、とてもゆっくりなのと、服を着込んでいてポカポカしていたのと、朝、早起きをしていたのとで、途中、眠くて気絶しそうになっていました。

休憩でコーヒーを飲んで、目を覚ましてから午後の部に挑むと、後半はガラッと変わって、明治以降に、一般の人たちが親しみやすい踊りになった民謡が中心で、曲調もテンポが良くなり、衣装も明るい色だったり、金の扇子を持っていたり、と一気に華やかになりました。妹の出番は、この後半で、『娘じんとよー』『てぃんさぐぬ花』あと、浜千鳥？だったかな、この三曲を、三線を一緒に習っている他の生徒さん達と、弾いて歌も歌っていました。

15人くらいで、横一列に並んで演奏していましたが、妹はほぼ真ん中で、というか、ちょうど僕の座っている席の正面で、よく顔が見えました。緊張は伝わるけど、一所懸命やっているのが伝わって来て、すごく良かったです。最近、とても思うのですが、DNAの成す技なのか、妹の顔が、僕の娘の桃姫に似ている気がします。

この日も、照明で真っ白になっているのが、余計に同じ顔のように見えました。ただ、僕の両親は僕が小学校の時に離婚していて、数年後に母は同郷の沖縄の人と再婚しました。それが今の父親です。なので妹は僕とは父親が違うのです。僕が中学生の時に生まれた妹は、ずっと父親似だと感じていました。

僕自身も、どっちかと言うと母よりも父の方に似ているのかと思っていました。だから、桃姫が妹に似ることはないと思っているのですが、どうも似てる。昨日も、ステージで歌う妹を見ててつくづく感じました。すごく不思議です。この顔の系統は、実は母親方だったのかな。そういえば、僕も今の父親と、「コロちゃんとお父さん、やっぱり親子だから似てるね」と言われることもありました。

兄の娘と、妹（書いてて、少しややこしいですが）、父親が違うのに顔が似る。そんなこと、あるのかな。それはさておき、妹達が弾いて、歌っていたのは、どれも感動しましたが、取り分け、3曲目に弾いてた『てぃんさぐぬ花』は、特に打たれて、普通に泣いてました。歌詞が胸打たれます。

この曲だけ、多分、先生なのでしょうが、しっかりと歌の方がいて、最初は妹達、途中から、この先生が出て来て一緒に歌われていましたが、その先生が入った瞬間、会場の空気が変わって、聴いてて、あら？と、ぽろぽろ涙が出ました。歌詞も素晴らしいのですが、何でか沖縄言葉で歌われる歌に、心がキュッとなりました。

演目の間、間で、場をつなぐために、この会の活動とか、参加されてる方々のお話、のお話がありました。沖縄のお話や、古典舞踏、民謡の歴史、戦争の歴史、沖縄の人ということで受けた差別の話、にわかにブームとなってもてはやされた沖縄の話、基地問題、周りの人達は沖縄に対して言うことが、コロコロと変わり、色んなことがあるけれど、沖縄自体は、そこに、変わらず、ただ、あり続けているだけ、という言葉が胸に残りました。

僕自身は、母が沖縄なので、半分沖縄の人です。子供の頃から、夏休みなどに帰ったりして、沖縄の空気はそれなりに吸って来ていますが、神奈川県で生まれて、育って来ているので、沖縄の文化に慣れ親しんで来たわけではありません。しかし、妹は、年の離れた兄姉よりも、年の近い従兄弟が、たくさんいる沖縄に対して、思いが強かったように感じます。

成人してからも、自分で飛行機に乗り、親戚のうちに、一人で泊まりに行ったりもしていました。今回、こうやって沖縄に触れさせてもらったのも、妹からのプレゼントのように感じました。年が離れていて、ちゃんと可愛がってあげれていたかなと自信はないですが、ステージの上で、フィナーレの時、恥ずかしそうに思っている妹を見て、とても嬉しかったです。

お父さんは違っても、同じ沖縄の人ってことですね。妹と娘が似てるのも、何だか納得出来ました。

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